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舞台「殺風景」観劇記 その1 
平成26年5月、シアターコクーンにて上演されたこの「殺風景」という舞台。
振り返れば6回足を運んでおりました。
当初はもっと少ない予定だったけど、観れば観るほどもっと観たくなって、何度か追加でチケット入手したほど。

なんでこれほどまでこの舞台に惹かれたんだろう。
もちろん第一には光くんが出ていること!
でも、最初喜劇と聞いていたのがどうもヘビーでシリアスなお芝居ということで、実際の凶悪犯罪を題材にしてるし、なんだかすごーく観た後胸がヒリヒリしそうだな~と想像して、光くんは見たいけどストーリー自体は楽しめないかもという気持ちになっていたんです。

ところがところが、初めて観たあと心の中にあったのは、想像してたヒリヒリではなくもっとふわっとぼんやりしたものでした。
悲しいでも嬉しいでもかわいそうでも楽しいでも感動でもなく、ただきょとんとして呆然とたたずむ自分。
何事も無かったように日常の街中に混ざり込んで、まるで蜃気楼でも見ていたような気分。
あんなにどきどきハラハラじりじりしていたのに、終わったとたん全部ベールの向こうに隠されてしまって何も見えないみたいな、なんともいえない気持ち悪さだけがもわ~んと広がっていて。

ところがですよ!それからぼんやりと舞台を回想してるうちに、どんどん奥の方から感情がこみあげてきて心を締めつけるんですよ。
思い返すほどに、どうにも「稔」がせつなくて。

「稔」はこの舞台は主人公なはず。事件の主犯格であり、いちばん手を汚している人物。なのに終わってみると不思議なくらい存在感がない!?
稔ってほんとうは実在しなかったのでは?と思うくらい。

そういえば、稔ってなんでこんなことしたの?動機がわからない。他の家族にはなんとなく欲とか俗っぽさがあっていかにもってところがあるんだけど、稔にはそういう背景が見えてこない。
稔の主張したことといえば、パスタのミートソースにハワイに行きたいってことぐらい。
家族は、稔に期待したり、気づかったり、かわいがったりしてるようでいて、実は誰も稔に気持ちが向いてないの。
自分の欲望のためであり、稔の気持ちは考えない。
そんな家族の中で、求められることをやるのが自分と稔は自覚してたのかな。それとも無意識のうちにそう動いていたのか。自分を認めてもらいたくて必死でもがいてる。
そんな稔像がどんどん頭の中で膨らんでいく!

ラストの、お姉さんが語るカナブンの話。坦々と対応してたお姉さんがワーっと泣きだしたとき一緒に泣きたくなったのは、そこに稔の切なさが詰まっていたから。
きっと稔が求めていたのは、家族とこんな風に他愛のない話をして笑い合うことだったんじゃないのかな。
そう思ったら切なさがこみ上げてきて涙が止まらなくなりました。

でもでも、ところがどっこい!
気になって実際の事件の記事読んだら、まったく同情にあたいしない人物で、、、
思わず、わたしのセンチメンタルを返せー!という気持ちにさせられたというww

それに、被害者の家族、特に巻き込まれるかたちだった友人の方のご家族の気持ちを察すると、こんな風にこの舞台を見て笑ったり楽しんだりしていいのかなという葛藤もうまれてきて、正直この舞台をもっと観ていいのか、正当化していいのかと悩みました。
でもそんな気持ちを払拭してくれたのは、とまどいと迷いを感じながら見に行った2回目でのキャストみなさんの姿でした。

これはエンターテイメントなんだから楽しめばいいじゃない!という気持ちと、とはいっても自分が遺族だったらぜったい認められないだろうという思い。なんとなくあいまいにして見始めました。

初めてみたのが5日。それから一週間ほどしか経ってないけど、光くんの演技がまるで違う!5日のときは、まず最初のシーンで大倉さんと舞台俳優としてのキャリアの違いを見せつけられた!と思いました。
でも二回目のときはもうそんなこと感じなくなっていて、すっかり肩を並べて混じり込んでるって思えたの。
それに、他の演者さんも、ホントにお腹の奥底から舞台の世界にエネルギーを放りこんでて、観てるだけでも疲れちゃうくらい全身全霊で演じてるのが伝わってきて。
なんか、こんなに魂そそいで臨んでる人たちを否定なんてできないなって思って。
今、この場のこの舞台の中だけに広がる世界を受け入れてもいいんじゃないかって、素直に思えたんですよね。

って!長っっ!!これは、その1ということにしよう!
続く。。。
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